日本犬の作り方と型紙を載せます。などと宣言しておきながら、実はその直後につまづいてしまいました。
実践ではもう少し短い毛のほうが向いていると思ったのですが、我が家にある白いファー布はほとんどが中~長毛。近くの手芸店へ行き、短毛で縫いやすそうな製品を見つけて買ってきました。
家で広げてなでているうちに、ん? この手触り、なんだか覚えがあるような・・・。
そして思い出しました。
以前その店で買い、きめが粗くて毛が抜けやすい粗悪品だとして、取りのけて別管理していたファーと同じものだったのです。
何かに使えるかもと、捨ててはいなかったので、在庫はたっぷりあります。それをすっかり忘れていたのです。
もう、自己嫌悪でめげてしまいました。
日本犬は良い素材が手に入るまで棚上げです。
が、転んでもタダでは起きないワタクシ。気を取り直して、突如パンダのぬいぐるみを作り始めました。
前々から母にパンダが欲しいと言われていて、ヒマになったら作ってあげるよと答えておきながら、手をつけていなかったのです。
売り物にはならない粗悪ファーでも、身内ならかまわないや、と。
それにパンダって形がシンプルで特徴的だから、簡単に作れそうな気がしたんです。
実際には色分けして縫うのが面倒で、チョチョイのチョイというわけにはいかなかったけど、比較的短時間でできあがりました。
いちおうパンダに見えると思うんですけど。
背中はファスナー開きで、小物入れになってます。
黒いラインの位置などを改良して、作り方を公開するつもりです(予告ばかりで、実行はどうなってんだ?)。
ところで、パンダはかわいいカワイイと絶賛されていますが、いったいどこがかわいいんでしょう。
丸顔に丸い耳、ぶっとい手足など、かわいい要素はいくつかあげられます。
あの脱力系のパンダ座りに癒される~って人、多いでしょうね。食べるときに手(前足)を使うのも、かわいく見えるしぐさかな。
でも一番は顔でしょうか。目のまわりの黒い部分が、遠目には目のように見えて、しかもそれがたれ目っぽいので愛嬌があるんですね。微笑んでいるような口元もグッド。
反面、その黒ブチ、ドクロみたいで不気味に見えることってありません?
『手習いパンダ』は、パンダをモティーフにした手芸やクラフト作品の作り方を集めた本です。切り取って使えるペーパークラフトなどもついていて、パンダ大好きさんなら、のぞいてみて損はないと思います。
ただし作品の一部には、もろドクロって感じのものも混ざってますよ。
などとイジワルな見方をするのは、私のパンダがいまいちかわいくなかったから、だったりして。
2012年9月29日土曜日
パンダかわいいか
2012年9月24日月曜日
日本犬
我が家にはテレビがありません。たまにラジオをつけて天気予報など聞くけど、週に2、3度、数分間です。倹約のため今月から新聞購読もやめました。ネットにつなぐのは1日2回くらい。
もはや世捨て人ライフ。
それじゃあ時間が余ってしかたないでしょ。心おきなく創作活動に専念できるね。・・・ですって?
そんなもんじゃないですよー。何をしているかわからないうちに1日が終わってしまうのです。
人形作りは長いこと休止中(も同然)だし、猫ぬいぐるみをライフワークにしようというもくろみは挫折しかかってるし、ブログはあれこれ滞ってるし。
初心に帰って基本的で易しいものからやり直し、少しずつ自信をつけていくべきなのかな・・・とも思います。
そんなとき、携帯電話のコマーシャルに出ている白い犬が人気だと耳にしました。その翌日、友人と電話(一般加入電話)で雑談中、ついでに尋ねてみたのです。「ねえねえ、ドコモの犬ってどんな感じ? かわいいの?」
すると「あれは北海道犬でカイくんという名前だよ」と教えてくれました。「北海道だから、かわいいってわけじゃないけど」とも。
北海道でカイとはねー。
「北海道犬だからかわいくない」とは偏見かもしれないけど、だいたいが日本犬の成犬はかわいいってイメージには遠いようです。勇壮とか、りりしいとか、野生的とかがほめ言葉でしょうか。
あらためて画像検索すると・・・ドコモの犬なんてドコにも居ぬ。あれはソフトバンクだったんだぁ。
間違えても話が通じるんだからスゴイよね。あるいは、無知を笑っちゃ気の毒だと話を合わせてくれたのかしら。
ところで、私が最初に作った本格的な犬ぬいぐるみはチワワです。『ハンドメイド・ドッグ』(小柳英美/文化出版局)に載っていた型紙を参考にしました。
この本には等身大でリアルな犬のぬいぐるみの作り方が載っています。どれも小型の洋犬です。パピヨン、トイ・プードル、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークもこの本からアレンジしました。ずいぶんとお世話になった気がします。
ただ、型紙のパーツは多く、難易度は高めです。ひとつ作ると、けっこう疲れます。
次に手がけた紀州犬は一から型紙を起こしたオリジナルです。だから日本犬は私のぬいぐるみ作りの原点だと思っています。
そのとき作った型紙を検分すると、途中であちこち変更を加えたので、どれが正しい線なのかわからず、一部は紛失していました。しかたなく、また初めから書き直して、あのときの紀州犬と同じ感じに作ってみました。
形がシンプルだから、初心者にも比較的簡単に作れるんじゃないかなと思います。
もう少し改良を加えて、作り方ページをアップするつもりです。日本犬に興味をお持ちのかたはご期待くださいませ。
日本犬はどれも同じような形です。紀州も白い北海道も白い秋田もぬいぐるみにしちゃえば、区別はつきません。
むろん各犬を仔細に観察すると違いはいろいろありましょうが、ぬいぐるみなんておおざっぱなものですからね。
甲斐はほかの日本犬よりもシャープなフォームでかっこいいと思いますが、適当な素材が手に入りにくく、作るのは無理でしょう。
なお、土佐や狆、日本テリアに日本スピッツなども、いちおう日本犬ではありますが、外モノからの派生だから別扱いされています。
真の日本犬は、立ち耳立ち尾で短毛の、昔からいた種類だけで、天然記念物に指定されています。そこかしこで見かける柴犬が天然記念物だなんて、なんとなく納得いかないんですけどね。
2012年5月26日土曜日
ブラトップ
カップつきのキャミソールやタンクトップが人気と聞きました。
ブラにタンクトップを重ねると、肩ひもがずれて見えたり、デザインによっては、わきの下からブラがのぞくことだって・・・。そういう心配がない分、便利です。
価格も手ごろだから、ひとつ買い求めて、どういう構造になっているかチェックしましたら、スポーツブラみたいな感じで肩部分がないものにカップがついていて、表のタンクトップとは襟ぐりとアームホールの一部でつながっているだけなのです。ブラ部分の裾は浮いています。
自分で手作りできるかもと、トライしました。使った素材は綿ジャージー(いわゆるTシャツ地)で、裏がタオル地みたいなループになっていて、夏にぴったり。
手芸売り場でカップを買ってきてジグザグステッチでつけ、アンダーバストにはストレッチレースを輪にして縫いつけます。
前中心には伸び止めのため、接着芯を貼りました。
これを普通に縫ったタンクトップと重ね合わせて、縁取りをします。
実際に着てみたら、アンダーバストがゆるくて、胸が揺れ動いてしまいます。幅広のレースに替えました。
ネックホールの縁取りをもう少しきつくすべきだったけど、ま、こんな感じです。
ゆったりしてるから、部屋の中でくつろぐときにはいいけど、外出はジャケットを羽織ったとしても不安です。
うまくできたらハンティに作り方を載せたかったけど、ちょっと無理みたい。できばえのわりに費用がかかるし、市販品を買ったほうがずっとましだと思います。
2012年5月25日金曜日
猫目異変
左右で目の色が違う猫(オッドアイキャット)は、白系統の被毛に時折付随して出現するようです。まれに、青目側の耳に障害を持つ子もいるそうで、左右の違いによるほかの部位への影響は興味深いものがあります。
ずっと以前、ごく小さなオッドアイ猫のぬいぐるみを作ったことがあります。
それでグラスアイが半端に余ってしまい、ちょっともったいなく感じました。もうひとつ同じ大きさでオッドアイを作れば解消するのですが、あまりそんな気にもなれません。
その後、ブルーとオレンジの目を持つ大きなオッドアイ猫を作ったときは、自分で目を塗りました。手持ちの目がやや大きめかなと思ったけど、ちょうどよい大きさの目はグリーンしかなかったのです。
目を塗り替える際は、除光液などで塗料を拭き取り、ネイルカラーやアクリル絵の具で塗り直します。猫の目は透明感があるほうが良さそうですが、実はぬいぐるみに関しては不透明なほうが見た目が落ち着く(場合がある)のです。以前使ったネイルカラーはそのへんがいまいちでした。
それでアクリル絵の具を混ぜ合わせて塗ろうとしましたが、どんなに調合しても狙ったイメージになりません。
困り果てて、ふと、古い水彩絵の具があったことを思い出し、使ってみることにしました。ちょっと固まりかけていたけど、意外にこれが正解。単色でいちおういい色が出ました。
目の土台がプラスティックだと、水彩絵の具はつきませんが、その目は木製なのです。絵の具が乾いたあと、透明ニスでコーティングして、どうにかぬいぐるみが仕上がりました。
その猫、ちっともかわいくできませんでした。目が小さいのもいけなかったと思ったけど、面倒で押入れに放置していました。
あるとき、別のぬいぐるみを取り出したついでに、そのオッドアイ猫が目に入り、思わずギョッとしました。目の色が変なのです。
よく見たら、絵の具で塗った部分がはがれかけていました。やっぱり水彩絵の具では安易だったんですねえ。全く考えが浅いんだから。
やむを得ず、目を取り外して(ワッシャー方式だから、分解して中身のわたを出さないと外れないのです)、大きい目に付け替えました。
左がはがれた目、右が新しい目です。
ついでに耳も大きくして、前よりはいくぶんましになったような気はするけど、苦労したわりには・・・。
猫の顔って、なかなか難しいものです。
2012年2月29日水曜日
しつけが悪い
ぬいぐるみを縫うときに厄介なのは、布がずれることです。
厚手の布やすべりやすい合皮などでは、待ち針をきちんと打っても、しばしば縫い目がずれてしまいます。待ち針は斜めに刺さるから、その分を考慮してはいるのですが、ミシンがけの最中になぜかずりずりと動いてしまうんです。
とりわけ毛足の長いファー布などでは、裏側は完全に布から外れて毛だけを縫っていた、なんてことも起きたり。
厚手の布がずれないようにするアタッチメントを取りつけたこともありますが、非常に縫いにくくて、数回使ったきり、しまいこんでいます。
結局、面倒でもしつけをかけて縫うのが最短かな。いや、そうとも限りません。
しつけをかけるときは縫い線のやや外側を縫い、縫い線をミシンで本縫いするというのが一般的と思います。
そこまではよろしいのですが、実際にミシンをかけると、かけた側は正しく縫えていても、裏側は縫い線からずれているということが、まま起こります。しつけがずさんで、斜めに糸が渡っているのです。全然しつけになっていない。
たいしたずれじゃないと妥協して、しつけをほどこうとすると、これがまたたいへん。ミシンの針目がしつけ糸の真上にかかっていて、糸端を引っ張ればすっと抜けるという状況ではないのです。それは主に裏側で発生しますが、ときには表でも。
しつけ糸なんてとっても細くて、狙っても真上を縫うのは難しいのに、避けたときに限って真上に来てしまうのは、皮肉なことです。
わかってますよ。単に私がヘタっぴなだけ。
最近ではしつけを地縫い糸(ミシン糸)で縫うことにしました。針目は小さく、一針一針垂直に刺して針を抜き、しっかりと糸を引き締めます。そしてその1ミリ内側をミシンがけ。しつけはほどきません。このほうが楽です。
しつけをかけるのは、顔や脚の付け根など、細かい部分や、ずれたら困る要所要所くらいですが、そういう手間をかけるから、縫い上げるのにけっこう時間がかかってしまうのです。
『鍋島知津子の動物のぬいぐるみ』という本で使われている方式は、縫い線を示さず、布を縫い代込みでカットして、布端をそろえて5ミリ内側を縫うというものです。
この方法は慣れればやりやすいはずですし、縫い代の幅が統一されるから、きれいな仕上がりです。
普通の洋裁にも応用できます。ミシンには目盛りがついていて、そのような縫い方ができるようになっていますから。
ただし、何も印がない部分を縫うことにどうもなじめず、私には向いていないようです。
私は縫い物に関して素人なのです。
手縫いの基本である、玉結びと玉留め・・・これさえもちゃんとできないんですよね。
玉結びを作れば、絶対に玉は糸の端っこにできず、余分な糸をはさみで切るはめになります。
玉留めは縫い終わりの場所に針を当て、糸を巻きつけて抜くだけなのですが、いつもいつも針が浮いてしまい、これまた糸が余るのです。余った糸を結び直して大きな玉にするなど、なんだかんだと、もたついています。
こんなふうに不器用な私ではありますが、結果的にモノができあがるんだから、たいしたことじゃないや。と、自分に言い聞かせています。
2012年2月26日日曜日
絹のマスク
インフルエンザや花粉症のせいで、一年中マスク姿の人を見かけるようになりました。
もっか普及しているのは不織布の使い捨て製品で、形も立体裁断やひだをとったり、芯を入れてフィットしやすくしたり。耳も痛くならないし、呼吸も楽だし、長方形でガーゼ製しかなかった時代に比べて、格段に進化しました。
手芸店ではマスク用ソフトゴムひもも売られていて、手作りする人も多いみたいです。
私も年中マスク派で、家にいるときもかけることがあるから、使い捨てマスクはちょっと不経済。
家で使う分は、自分で作ることにしました。いくつかあれば、洗濯して使い回せます。
ガーゼの余り布もあるのですが、絹は保湿性があって肌に良いと聞いたので、絹で作ってみることに。絹は人によってはアレルギーを起こす素材でもありますが、私はいちおう大丈夫のようです。
市販のマスクから型紙を作りました。左右別々に縫ってゴムをつけ、中央で外表に縫い合わせるだけ。けっこう簡単です。
黒っぽいのは、ディオールのスカーフ、右下は古いシルクのパジャマを壊したもの、右上のは柳腰亭のトランクスを作った余り。ちなみにゴムは下着などに使う普通の4コール平ゴムです。
実際にかけてみると、やや息苦しく感じます。ガーゼよりも通気性が劣るから当然です。寝るときにかけていたら、無意識のうちに外してしまっていました。
それで中央の縫い目を少し縫い残すことにしました。
ローラ・アシュリーの極薄スカーフもあって、あれなら四重にしても楽に呼吸できそうだけど、はさみを入れるのはまだもったいない気分。
残念ながら、肌に良いかどうか、効果は実感できていません。
なお、絹のスカーフを頭に巻いて寝ると、翌朝の髪がけっこう落ち着いてしんなりするように思います。
夜はめて寝ると手がすべすべになる絹の手袋というものもあるそうで、パジャマの残りでミトン型を作って試してみましたが、さしたる効果はないようです。ハンドクリームを塗って木綿の手袋をはめたほうがまだましかな。絹が指に密着する5本指タイプでないといけないのかもしれません。
2012年1月30日月曜日
カバー
トイレットのマットやカバー類はこまめに洗うものだから、すぐにボロッとなってしまいます。
特に便座カバーはホックの部分から破けてくるし・・・。安物ばかり使っているせいかな。
それにしても、ホックタイプのカバーはけっこうはめにくいんですよね。
先日、スーパーに行ったら、吸着方式の便座シートが目に留まりました。のせるだけでぴたっとくっついて、洗っても粘着力が落ちないのだとか。手軽みたいだから、つい買ってしまいました。
ところが・・・形や大きさが合わないのです。はさみでカットするようにと、説明書きにあったけど、カーブの線が異なるから、端を切るだけではダメで、途中に切込みを入れてダーツを取るなどする必要があります。そのようにしたとしても、たいそう見映えの悪いものになりそうです。
考えなしに2枚組(880円)を買っちゃったんですよね。もったいなーい。
まあ、見映えには目をつぶるとして、とりあえずノーカットで(はみ出たり足りなかったりした状態で)のせて使ってみました。
そしたら、座ったとたんひやっと感じるのです。足りない部分に皮膚が触れるのが原因でした。
便座の暖房は長年切ったままです。1日中通電しているのはエコじゃないんだもの。
短時間のことだから冷たいくらい我慢すればいいと思っても、なんだか気に食わない。
そこで、便座に広告紙を当ててチョキチョキと切って型紙を作り、ぬいぐるみの余り布をカットして、まわりを2つ折りジグザグステッチで始末して、のせるカバーを作りました。それを吸着シートの上に置き、ボンドで数箇所を貼りつけました。
肌触りも良いし、温かいし、わりあい快適です。
水溶性ボンドだから、洗えば外れますが、最適な位置が定まったら、縫いつけようと思っています。
これはまだ未使用の2枚めです。
2012年1月24日火曜日
トートバッグ
布が衣装ケース7箱分と書きましたが、段ボール箱や3段ボックスなどからも発見され、思い切ってじゃんじゃん捨てたつもりなのに、いまだに6箱分くらい残っています。
「じゃんじゃん」とはいうものの、なかなかキッパリとは捨て切れないのが事実です。
整理していると、これはあの子の服を作った布、これはあのときさんざん探し回ってやっと手に入れたレア生地・・・などと思い出が蘇ってきます。
だけど一番のネックは、貧乏性。
これはピュアシルクでけっこう高かったんだよね、とか、これはまだ何かに使えそう・・・と、決して何かに使うはずもないはぎれを、またしまいこんじゃう。
性格を変えない限り、我が家は永遠にゴミ屋敷、じゃなかった汚部屋のままでしょう。
先日、劣化した布の残りをゴミ袋に押し込んだのは事実ですが、結局数日後、ひっぱり出して洗濯しまして、大型のバッグを作ってしまいました。
44×30×13センチのシンプルな直方体で、いちおう簡単なふたがついていて、ファスナーで閉じることができます。
底は四重にしましたが、芯地などはいっさい使わず、軽く柔らかな仕上がりです。
内側は真っ赤な厚手木綿。犬夜叉の服を作った余りです。
ポケットは内側にひとつ。外側にポケットをつけると、つい財布などを入れてしまい、なくすおそれがあるもので・・・と弁解しつつ、面倒だっただけ。
せっせと作ったものの、私自身は普段からリュックを愛用しているので、たぶん使う機会はないでしょう。成約プレゼントにでも回そうかと思っています。