2009年10月30日金曜日

ふにゃ猫

先般から取り組んでいるポーズ猫ですが、困難に直面してしまいました。

試作の段階では、高さ20センチ弱の小さな猫を作っていました。脚も細いから、芯には直径1ミリのアルミ針金を2本。
その針金が折れてしまったのです。
アルミは弱いから折れる可能性は考えていました。おまけに作っている最中に、何百回も曲げたり伸ばしたりしたんだもの。

本番では針金でなく、ハマナカ社のテクノロートという素材を使うことにしました。プラスチック製の『形状保持材』で、針金に比べると『折り曲げの繰り返しによる切断がほとんどない』ことが特長とか。

で、作り始めたのが35センチの等身大猫。
脚には当初太さ1.4ミリのテクノロートを2本入れましたが、どうも軟弱な感じなので、一旦抜いて、4本に増やしました。ちょっと余りが出たので、前脚の1本だけは6本入れてみたのです。

それで組み立てたところ・・・がーん、立てません。脚がくにゃっとなってへたり込んじゃうのです。
しかも前脚のどっちに6本入れたのか、外側からではわからないのです。これじゃあ、4本でも10本でも同じことじゃないのか。

つまるところ、形状保持を標榜していながら、テクノロートは形状保持能力が針金よりはずっと劣るのです。曲げてもその状態を維持できず、少し戻ります。弾力があるのです。その弾力が折れにくさとなっているのでしょう。

誤解のないよう申し添えますと、通常四つ足のぬいぐるみはわたを詰めただけで立ちます。どのぬいぐるみもテクノロートを入れると立てないということではないのです。
ただし私の場合、曲げやすいように中身のわたを調節しているので、芯がしっかりしていないと立たないのです。

ちなみに針金を入れた脚は、折れるとぶらぶらとして、曲げた状態を維持できませんが、立たせたり座らせたりはできます。

立てなくて寝そべるテクノロート猫と、右前脚が折れてもけなげに立つ針金猫。
猫ぬいぐるみ

まあそんなしだいで、骨格を作り直す必要に迫られたのであります。
とりあえず、テクノロート4本プラス2ミリ針金2本を入れてみる予定です。針金が折れたあとはテクノロートだけでがんばってもらうとしまして。
6本重ねていれば、折れた針金が厚いファー生地から飛び出す危険性はまずないと思われます。

なお、ぬいぐるみの骨格(アーマチャー)としては、ほかにトイ・スケルトンというものがありますが、かなり高価だから使う勇気がありません。

2009年10月29日木曜日

上っ張り

ファー布でぬいぐるみを作るときには、細かい毛やわたぼこり、布の粉などが飛び散り、舞い上がります。とりわけ細毛は悩みの種です。吸い込んでしまいそうだし、服にくっつくし。
人形はぬいぐるみほどではありませんが、やはり散らかります。別珍やフリースで服などを作るときもけっこうひどい状態です。

布仕事って不健康なんですよね。
いちおうマスクをかけていますが、どれだけ防止できているのか・・・。

世の中には炭鉱やアスベストを使った建物などで働いて健康を害した人々が大勢いるのだから、ずいぶんましだとは思いますが。

マスクと同じく気休めのひとつが、作業用上っ張りです。
昔作ったものだけど、まあまあ重宝しています。素材は薄手シーチング。

上っ張り

割烹着と同じような形だけど、前開きがミソ。マジックテープでぱっと脱ぎ着できます。もやもやのついた服を頭から脱いだりするのはヤバいじゃないですか。
裏返すようにそっと脱いで、掃除機で吸ったり、ベランダで振るったり(戸外にホコリを撒き散らすのだ)。